【書評】嫌われる勇気の内容をまとめて要約してみた

  • 2019年9月16日
  • 2020年5月4日
  • Books

今回は岸見一郎&古賀史健著、嫌われる勇気の書評を書いていきます。

 

 

嫌われる勇気 目次

 

今回ご紹介する嫌われる勇気の目次は以下のとおりです。

 

第1夜 トラウマを否定する

第2夜 すべての悩みは対人関係

第3夜 他者の課題を切り捨てる

第4夜 世界の中心はどこにあるのか

第5夜 「いま、ここ」を真剣に生きる

 

本書の特徴は、アルフレッド・アドラーの思想について“哲人”と“青年”が議論をするかたちで書かれていることです。

書斎で行われる2人の白熱した議論を眺めることによって、アドラーの考えが誰でも簡単に理解できるつくりになっています。

 

嫌われる勇気の内容を要約

 

ここからは各章ごとに内容を要約していきます。

 

トラウマを否定する

 

身の回りに起きていることを過去の出来事のせいにする考え方を原因論

今ある目的を達成するために自分の生き方を選択する考え方を目的論というそうです。

 

本書の中では“引きこもり”を例にこれら2つの考え方が説明されています。

 

(例)引きこもり

原因論  →  過去のトラウマが引きこもりを引き起こす。

目的論 →  引きこもることによって「周りからの注目を浴びられる」という目的を達成しようとする。

 

要するに、アドラーの主張する目的論では過去よりもに注目することに重きを置いているというわけです。

 

そしてそれはつまり、トラウマ自体が存在しないという考え方をしているんですね。

 

また、本書の中で哲人は自分が不幸だと主張する青年に次のような言葉を投げかけています。

 

あなたはあなたのライフスタイルを、自ら選んだのです。

 

アドラーの主張する「目的論」の大前提は「人は変われる」ということだといいます。

 

あなたが変われないでいるのは、自らに対して「変わらない」という決心を下しているからなのです。

 

周りの環境もそれに伴って変化する自分のライフスタイルも結局は自分の意思からきているものだということですね。

 

・アドラーは「目的論」の立場でトラウマを否定している。

・人は必ず変われる存在であり、今の状況は自分で選択した結果である。

 

すべての悩みは対人関係

 

「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」。これはアドラー心理学の根底に流れる概念です。

 

アドラーによると、人が悩みとして抱えているものの原因はすべて人との関係の中にうまれるものだそうです。

 

そして、ここでこの章で出てくるキーワードをまとめてみます。

 

劣等感 ↔︎     優越性の追求

劣等感 ≠  劣等コンプレックス →   優越コンプレックス

 

※ 優越性の追求・・・向上したいと願うこと。理想の状態を追求すること。

※ 劣等コンプレックス・・・自らの劣等感をある種の言い訳に使い始めた状態のこと。

※ 優越コンプレックス・・・あたかも自分が優れているかのように振る舞い、偽りの優越感に浸ること。

 

劣等感と対極にあるのが「優越性の追求」。

そして「劣等コンプレックス」が歪曲して変化したものが「優越コンプレックス」です。

また、人はよく「劣等感」と「劣等コンプレックス」を混同しがちですが、この2つは全く違ったものなのだそうです。

 

まさ
むずかしいですね…

 

そしてここからが重要。

ここでおさえておきたいのは、「優越性を追求すること」や、「劣等感」を抱くこと自体には全く問題がないのだそうです。

ただ、人は「劣等コンプレックス」や「優越コンプレックス」を持つ状態というのは“他者との比較”をしてしまっているため問題なのだと言います。

 

そうした間違った感覚を持つと、他者を「敵」だと認識し始めて、権力争い、復讐へと繋がるんですね。

 

われわれは「同じではないけれど対等」なのです。

 

・劣等感は人との比較ではなく、自分の成長の中で抱くもの。

・私たちは「同じではないけれど対等」。

 

他者の課題を切り捨てる

 

アドラー心理学では、他者から承認を求めることを否定します。

 

アドラー心理学では承認欲求を頭から否定しているそうです。

その理由は、次の考え方からきています。

 

 承認欲求を持つ

→   他者の期待を満たそうとする

→   他者の人生を生きることになる

 

承認欲求を持つことで、他者の視線を感じるようになり、自分の人生が苦しいものになるのだそうです。

 

まさ
言っていることはわかる気がするな

 

ただ、これは身勝手に生きるという意味ではないんですよね。

 

傍若無人に振る舞うのではありません。ここを理解するには、アドラー心理学における「課題の分離」という考え方を知る必要があります。

 

この課題の分離は簡単にいうと、「他者の課題に踏み込まないようにする」ということです。

自分は自分、人は人と割り切って考えるようにするというわけです。

 

人の行動や問題を考えたところで、自分にはどうすることもできない。

また逆も然りで、自分の問題は他者には解決できないから介入させない。

こうした考え方をするのがアドラーの「課題の分離」なんですね。

 

そしてアドラーは「自由」について次のように考えています。

 

他者の評価を気にかけず、他者から嫌われることを怖れず、承認されないかもしれないというコストを支払わないかぎり、自分の生き方を貫くことができない。

 

嫌われる恐怖を克服した時にようやく人は自由になれるというわけです。

 

まさ
これが嫌われる勇気か

 

・承認欲求を持つと、他者の人生を生きることになる。

・生じた課題は誰の課題かをしっかりと考えて、自分と他者の課題をしっかりと分離する。

・自由とは他者から嫌われることである。

 

世界の中心はどこにあるか

 

3章でご紹介した「課題の分離」は対人関係のスタート。

そして次にご紹介するのが、対人関係のゴール「共同体感覚」です。

 

他者を仲間だと見なし、そこに「自分の居場所がある」と感じられることを共同体感覚といいます。

 

では、この共同体感覚を得るためにはどうすればいいと思いますか。

その方法は以下のプロセスを踏むことにあります。

 

  1. 自分はあくまで共同体の一部であることを認識する
  2. 共同体にコミットするため、自分が人に与えられるものは何かを探す
  3. 所属感を得る

 

アドラーは、自分は共同体の一部であって中心ではないということを理解するところから始めるべきだといいます。

 

そしてもう一つ謎がありますよね。

それは“「課題の分離」と「共同体感覚」をどのように結びつければいいのか”という謎です。

 

アドラー曰く、「課題の分離」(スタート)から「共同体感覚」(ゴール)への移行の過程は「横の関係」という概念にあるといいます。

 

そして「横の関係」を作り出すためには当然「縦の関係」を排除すべきです。

 

そのために、他者を評価せず(ほめる行為をやめる)、存在自体に感謝する。

また、意識の上で常に対等の立場にいることが大切なのだそうです。

 

これらが「共同体感覚」と「横の関係」の概念だというわけです。

 

まさ
いや〜、頭いたい(笑)

 

・世界の中心は自分ではない。

・対人関係のゴールは「共同体感覚」である。

・課題を分離し「横の関係」を持つことが、良好な関係につながる。

 

「いま、ここ」を真剣に生きる

 

最終章では、自分がありのままの姿でいる方法について述べられています。

 

そのありのままでいる方法は3つ。

「自己受容」「他者信頼」「他者貢献」です。

 

自己受容・・・自己肯定とは違い、できない自分すらありのままに受け入れ、できるようになるべく、前に進むこと。
他者信頼・・・他者信用とは違い、他者を信じるに当たって一切の条件をつけないこと。
他者貢献・・・他者が自分に何をしてくれるかではなく、自分が他者に何をできるかを考え実践する感覚。そしてそれは自分の価値を実感するために行われる。

 

そして、最後に哲人は「今」を生きる大切さについて言及しています。

 

過去にどんなことがあったかなど、あなたの「いま、ここ」にはなんの関係もないし、未来がどうであるかなど「いま、ここ」で考える問題ではない。

 

過去でも未来でもなく、「いま、ここ」を全力で。

これがアドラーの答えなんですね。

 

世界とは、他の誰かが変えてくれるものではなく、ただ「わたし」によってしか変わりえない、ということです。

 

まさ
「いま」を生きましょう!

 

・自分がありのままでいるために「自己受容」「他者信頼」「他者貢献」を意識する。

・「いま、ここ」を生きる。

・自分の人生には自分で意味を与える。

 

嫌われる勇気の書評

 

タイトルだけでは評価できない面白さ

 

この本の中身はタイトルから連想されるものとは少し違いました。

ただただ「自分勝手に生きればいい」ということではなく、自分と他者との関わり合いから生まれる「自分にとっての本当の幸せとは何か」ということを考えさせられる“深み”のある本でした。

哲人の話は少し聞いただけだと冷徹で残酷なように思えるのですが、話が進む中で意味を理解するに連れてぼく自身が感心させられました。

実際は誰よりも本質を見抜いていて、青年にとってこれ以上ない助言を幾度となく繰り返す姿は優しさに満ち満ちています。

 

これからの人生に役立つ本

 

「他者の課題を切り捨てる」という考え方はものすごく斬新で、人の心の病を助ける薬のような存在にすらなれると思います。

鬱や精神病になってからでは遅いんですよね。

本書を読み返して、自分の中で「考え方の逃げ道」をたくさん作っておこうと思いました。

 

嫌われる勇気の評判と読者の感想

 

ここからは嫌われる勇気の読者さんの感想を見ていきましょう。

 

 

「これまでの自分と全く違った考え方だ」という方、「なんとなく考えていたことを可視化させてくれる本だった」という方。

 

読者さんによって捉え方が様々で面白いですね。

 

嫌われる勇気 まとめ

 

自己啓発の源流とも言われるアドラーの考えを、対話形式でわかりやすく解説された良書です。

 

常に冷静に本質を捉える哲人と徐々に変化していく青年の心情に思わず惹きつけられました。

 

 

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