
YouTube、ブログ、Instagramなど。
近頃、メディアの普及によって個人が情報発信をしてお金を稼ぐことがカンタンなものになりました。
ただ、いざそれらのことを始めようとすると、どのように自分の「コンテンツ」を作ればいいのかがわからないという方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、コンテンツについて徹底的に知ることができる本、「人がうごくコンテンツのつくり方」をご紹介します。
「コンテンツ」というものに少しでも興味のある方にはぜひ読んでいただきたい記事です。
人がうごくコンテンツのつくり方の目次
今回ご紹介する「人がうごくコンテンツのつくり方」の目次は以下の通りです。
はじめに
序章 コンテンツとは何か
第1章 コンテンツをつくる
第2章 コンテンツを広げる
第3章 テクノロジーとコンテンツ
第4章 コンテンツの終わり
コンテンツが生まれる段階から、拡散、終了までの一連の流れを学ぶことができます。
また、コンテンツをつくる際の注意点やコツも具体例を交えて解説されていました。
人がうごくコンテンツのつくり方の内容
今回は、ぼくが本書の中で特に気になった第1章「コンテンツをつくる」と第2章「コンテンツを広げる」の内容を掘り下げていきます。
内容①:コンテンツを“つくる”
コンテンツ化は「制約」があってこそ

何かの制作に入ろうと考えた際、こういった何かしらの「制約」が足かせとなった経験はありませんか?
このコンテンツを作る際の「制約」について本書では以下のように説明されています。
コンテンツづくりには、「予算」「時間」「サイズ」がつきものです。この3つがないものは「芸術」です。

たしかに考えてみれば、「制約」がない環境下でのコンテンツ制作は明確なゴールがないですよね。
自分の納得するまでやっていいというのは自由である一方で途方もない作業なのかもしれません。
制約のないコンテンツはごく一部の天才に許された芸術作品です。でも芸術家の方は常に苦悩されますよね。それは、大きさも、いつ完成なのかも、制約がなく自分で決められるからです。制約はネガティブなものではありません。むしろアイデアの種にもなるし、完成させるための救いなのです。
「制約」が存在するからこそ世の中に良質なコンテンツが生まれてくるわけですね。
ターゲットに媚びない
コンテンツをつくるときにターゲットを設定しますが、その際、注意することがあります。それは、ターゲットを意識しすぎて「対象者に迎合し、媚びると失敗する」ということです。
これを読んだとき、少し疑問に思う方もいるのではないでしょうか。

世間一般のイメージではお客さんの欲しがるものを徹底的に調べて、お客さんが喜ぶものを作り上げることが良いとされていますよね。
実はこのこと自体は間違っていないんです。
ただ、ここで著者が主張していることは、「そうした製作者側の意図がお客さんに見えてしまうことがまずい」ということなんです。
「〜向け」という言葉はとても危険な言葉です。つくり手側から発信されるこの手のメッセージは「こうしとけば売れるんでしょ」「こういうのが好きなんでしょ」という上から目線に変わってしまいがちなのです。
そして本書の中で具体例としてあげられていたのが「子供に向けコンテンツ」を作る際の注意点です。
小学生は中学生や高校生に憧れるし、中学生は高校生、高校生は大学生に憧れるものです。これは普遍的なことです。キッズ層やティーン層を対象につくるコンテンツは、少し上の世代を意識してつくると良いのです。

製作者同士でターゲットを共有することはあっても、それがお客さんにそのまま伝わらないようにすることが大切なんですね。

内容②:コンテンツを“広げる”
誰にでもではなく「誰か」に刺さるもの
コンテンツを作る上で大事なのはコンテンツを「大衆」ではなく、「ある特定の一人」を想定して作ることなのだそうです。
いったいなぜなのでしょうか?
その理由は次のように書かれています。
その理由となるキーワードは「熱量」です。

「熱量」が高くなると「熱狂」状態になります。そして最初の「熱狂」はとても小さな単位でしか生まれません。本当に自分がハマったものや大好きなことって人に話したくなりませんか?

自分がそのコンテンツを好きであれば好きであるほど友達や家族に熱弁しますよね。
コンテンツをたくさんの人に見てもらうためには、まず少数の熱烈なファンを作ることが大切だというわけです。
「マネしやすい」と広がる
コンテンツは「簡単にマネできない、オリジナリティ溢れたものがいいんじゃないの」と思われがちですが、そうではありません。

コンテンツは誰にもマネできないからこそ、そこに希少価値が生まれているのだと思いませんか?
ただ、実際はそうではないのだとか。
コンテンツとはたくさんの人が知って初めて評価されるものです。
どれだけコンテンツのクオリティが高くても、どれだけコンテンツに制作時間・制作費がかかっていても、世間に認知されなければ意味がないというわけです。
テレビで逃走中が人気を集める理由もこの「マネのしやすさ」にあるのだそうです。

人がうごくコンテンツのつくり方の書評
今回、この「人がうごくコンテンツのつくり方」は本屋さんで目に止まり購入してみました。
ただ、読み終えて思いました。

誇張表現でもなんでもなく、この本に出会っていなかったらと思うとゾッとするほど内容が充実していて面白かったです。
個人的には今年読んだ中でもトップ1、2を争うくらいの良書でした。
何かの媒体を使って日々コンテンツの制作に携わっている人、あるいはこれから始めようと考えている方には必読の一冊です。
今回紹介しきれなかった内容もまだまだたくさんあるので、ぜひ手にとって実際に読んでみてください。
人がうごくコンテンツのつくり方の読者の感想と評判
ここからは「人がうごくコンテンツのつくり方」を実際に読んだ方の感想と評判を見ていきましょう。
髙瀬さんの人が"うごくコンテンツのつくり方" 読みやすい本! pic.twitter.com/BPBpkZOI18
— 片桐孝憲 (@tarbrick) August 27, 2018
『人がうごくコンテンツのつくり方』
「コンテンツづくりは伝承。伝承とは次の世代が幸せになるための近道を教えてあげること。それが人の使命」
世の中のすべてがコンテンツになりえるなら、それを作って伝えていくことは、この世界を続けていく一助になることでもある。#読了#今日の読書感想文 pic.twitter.com/hyBOJGyyGH
— 石井一穂/本の編集者 (@kazuhoi1) August 21, 2019
#朝渋 のイベントで知った高瀬さん @atsuyatakase の「人がうごくコンテンツ」がすごく勉強になった…😭❤️!
全ての「生活者に向き合う人」に超オススメ!!!!kindleが赤線だらけになったwww#りょか読書2018https://t.co/wpPnsXftXC pic.twitter.com/488vc4Gkm0
— りょかち (@ryokachii) September 24, 2018
それほど分量が多くない割に、中身はためになる知識ばかりなので、世間の評判もかなり高いようです。
人がうごくコンテンツのつくり方 まとめ
『世界行ってみたらホントはこんなトコだった!?』のレポーターがなぜタレントではなくディレクターだったのか。
『戦闘中』で使用されるボールはなぜ特殊な形をしているのか。
数字当てゲームのタイトルが『ヌメロン』と少し気持ち悪さを感じるものになっている理由はなんなのか。
こうしたテレビ番組にまつわる裏話から、YouTube、アイドル(AKB48)、CM(三太郎シリーズ)まで。
ありとあらゆる「コンテンツ」の本質を学べる本になっています。
ホントにおすすめなので時間のある方はぜひ読んでみてください!
最後まで読んでいただきありがとうございました!